スイッチング電源のEMI低減化回路と測定による検証

定村 宏  行方 真実  光野 正志  小林 春夫  石川 信宣  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J86-C   No.11   pp.1169-1176
公開日: 2003/11/01
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Print ISSN: 1345-2827
論文種別: 論文
専門分野: 電子回路
キーワード: 
スイッチング電源,  スイッチングノイズ,  EMI,  EMC,  スペクトル拡散クロック,  

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あらまし: 
スイッチング電源回路は高効率で大電流出力が可能であり,また出力電圧が連続可変にできるので,携帯電話等の多くの電子機器に用いられている.しかしながら,スイッチング電源回路はクロックでスイッチをドライブするため非常に大きなスイッチングノイズを発生しEMI性能が劣化することが問題になっている.従来のスイッチング電源ではノイズを低減するためにシールドフィルタを利用したものが多いが,トランスやコイルを利用するため小型化が難しくまたコスト高になる.そこで我々は制御クロックにわずかなタイミング揺らぎ(ジッタ)を意図的に与えてスイッチングノイズのスペクトルを拡散させ,EMC規格を満たす方式(制御クロックの擬似ランダム位相変調方式)を検討した.これらの報告で,検討手法によりスイッチング電源出力部(2次側)においてノイズパワースペクトルが拡散し,ノイズスペクトルのピークが大幅に減衰していることをプロトタイプのスイッチング電源回路の測定により示した.しかしながら,電源から発生されるEMIの問題では,スイッチング電源出力部だけではなくスイッチング電源の入力電源側(1次側)へのEMIが重要である.そこで今回,群馬県立産業技術センターの電波暗室・EMI測定システムを用いてスイッチング電源の入力電源側へのEMIを測定し,検討手法がEMI低減に有用であることを報告する.