人体等価ファントムと150 MHz帯小形アンテナを用いた腹部内局所SARの検討

小柳 芳雄  河井 寛記  小川 晃一  伊藤 公一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J86-B   No.7   pp.1207-1218
発行日: 2003/07/01
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Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 特集論文 (最新のEMC技術論文特集)
専門分野: 生体電磁作用
キーワード: 
業務無線端末,  人体等価ファントム,  局所SAR,  サーモグラフィ法,  熱伝達率,  

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あらまし: 
150 MHz帯小形無線端末用アンテナの腹部近接時における局所SAR評価を行うために,人体等価ファントムに小形アンテナを近接させた検討を行っている.150 MHz帯では波長が長いため,人体内に電磁波がより浸透することが考えられ,人体内部のSAR分布を正確に把握することは重要である.そこで今回,新たに分割可能な腹部ファントムを開発し,サーモグラフィ法を用いた温度分布測定により腹部内SAR分布を実験的に確認した.分割可能なファントムには極力小形なものが望まれるため,ファントムの高さの影響を検討した結果,500 mmで評価可能であることがわかった.また,内部温度分布測定には長時間の電磁波照射が必要であるが,熱解析を用いて冷めの影響を検討した結果,ファントム表面付近では熱伝達によって最大13%低く観測されるものの,内部温度分布は高精度に測定できることを確認した.本検討により,軸長0.10 λ,0.18 λ のアンテナの局所SARは,人体表面付近において1 W規格値で1.20,0.80 W/kgであるのに対し,人体表面から50 mm深部では0.24,0.17 W/kgとなることがわかった.