フラクタル・ポアソン過程

町原 文明  塩見 幸裕  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J86-B   No.5   pp.759-765
発行日: 2003/05/01
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Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 基礎理論
キーワード: 
パケット通信,  揺らぎ,  断続ポアソン過程,  自己相似性,  フラクタル・ポアソン過程,  

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あらまし: 
パケット通信ネットワークにおいては,例えば,一定間隔というある規則性をもって1端末から出発したパケットの一群は,ノードを経由するごとに,数多くある他端末から発生した大量のパケットの影響を受け,その到着間隔に揺らぎが蓄積され,時間的に一様な到着率をもつポアソン過程に変貌する.更に揺らぎが増大すると,バーストと呼ばれる到着率の大きな時間帯を生じさせることになる.この現象を表現できる到着過程として典型的なものに断続ポアソン過程がある.これは,ポアソン過程のなかに到着が全く起きないoff期間というすきまが出現することで,その到着間隔の揺らぎがより大きくなるというものである.到着が起きるon期間とそれが起きないoff期間が交互に出現する.もっと揺らぎが大きくなると,この断続ポアソン過程のon期間中に,新たなoff期間を埋め込んでできる,より複雑な第2期断続ポアソン過程が現れる.更に進むと,この第2期断続ポアソン過程のon期間中に,新たなoff期間を埋め込んで生成される第3期断続ポアソン過程が現れる.このようにon期間中にoff期間を再帰的に埋め込んでいき,その極限をとると,on-off構造に自己相似性が現れる.到着過程がフラクタル・ポアソン過程となり,その間隔分布のすそ野は重い.