ε-フィルタを用いたエッジ効果の生じない高周波数成分推定を伴うディジタル画像拡大法の提案

志村 厚  荒川 薫  田口 亮  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J86-A   No.5   pp.540-551
発行日: 2003/05/01
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: ディジタル信号処理
キーワード: 
ディジタル画像,  ラプラシアンピラミッド階層表現,  高解像度化,  エッジ効果,  

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あらまし: 
近年,ディジタル画像の拡大時に発生する未知の高周波数成分の推定を伴う拡大法が種々提案されている.筆者らも,ディジタル画像の多重解像度表現であるラプラシアンピラミッド表現に着目し,高周波数成分の推定を伴う拡大方法を提案している.この方法は画像全体に対しては鮮明な結果が得られるが,画像中の輪郭部分等のステップ信号的な部分に縁取りしたような視覚的に目立つ問題点が生じてしまう.この問題点は未知の高解像度ラプラシアン成分の推定のためのゼロクロス近傍のラプラシアン成分の強調に付随して現れる.ステップエッジを形成するラプラシアン成分の振幅は大きく,逆にエッジに対する縁取りは振幅の小さなラプラシアン成分となる.強調効果を残しつつ問題点を解消することは,振幅値の大きさにより通過特性を変化できるフィルタを推定高解像度ラプラシアン成分に対して施すことによりなされる.その特性をもつフィルタとしてε-フィルタがある.すなわち,本論文では筆者らが提案したディジタル画像拡大法にε-フィルタを導入することにより,拡大画像の輪郭部分に生じていた弊害を回避した画像拡大法を実現した.また,その有効性は種々の評価量より多くの適用例を通じて明らかにする.