医用超音波画像における乳腺腫瘍の組織性状と形態的特徴の抽出

長野 智章  伊東 正安  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J86-A   No.11   pp.1108-1115
発行日: 2003/11/01
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 超音波
キーワード: 
医用超音波画像,  確率密度関数,  対数圧縮,  形態的特徴,  良悪性判別,  

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あらまし: 
医用超音波Bモード画像における診断情報の定量化を目的とした乳腺腫瘍の領域分割法及び輪郭抽出法を提案する.正常と病変組織の領域分割を行い,重要な診断情報である病変組織輪郭の形態的特徴の抽出を行った.Bモード像は,診断装置の特性(ダイナミックレンジとゲイン)によって画像濃度の統計的性質が容易に変化してしまうため,画像処理のみによる組織性状の定量化はこれまで限界があった.筆者らは,Bモード像におけるスペックルの濃度確率密度関数である対数圧縮レイリー分布と対数圧縮K分布の分散の比が,装置の特性に依存せず,組織性状のみに依存する関数となることを導出した.実際の乳腺腫瘍において正常組織と病変組織の濃度分布が,それぞれ対数圧縮レイリー分布と対数圧縮K分布に従うと仮定し,これらの分散の比の性質を利用したしきい値決定法によって病変組織抽出を行った.更に,筆者らが提案するモフォロジー演算を用いた可変ブロック法を応用して病変組織の輪郭を抽出した.抽出輪郭の形態的特徴を定量評価し,悪性である癌と良性であるのう胞・線維腺腫がよく判別され,良悪性判別に有効であることが確認された.