可逆符号化のためのレートを最小とする予測器の設計と評価

松田 一朗  森 弘史  前田 譲治  伊東 晋  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J85-D2   No.3   pp.448-456
発行日: 2002/03/01
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 画像処理,画像パターン認識
キーワード: 
可逆符号化,  予測符号化,  コンテクストモデリング,  可変長符号,  レート最小予測器,  

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あらまし: 
本論文では可逆符号化に適した予測器の新しい設計法を提案する.近年,可逆符号化に使用する予測器を画像ごとに最適設計する方式が検討されている.これらの方式では,予測誤差電力が最小となるように線形予測の係数を決定しているが,符号量の削減を最終目的とする可逆符号化においては予測誤差電力の最小化が必ずしも最良の結果を与えるとは限らない.そこで,予測誤差の情報量を定式化し,その値が最小となるように予測器を設計することで予測誤差の符号化レートの低減を図った.また,画像をブロックに分割した後,これらのブロックを複数のクラスに分類し,クラスごとの予測器の設計と,各ブロックのクラスの更新とを上記コストのもとで繰り返し実行することで,適応予測のための複数の予測器を同時に最適化している.符号化シミュレーションの結果,本方式は予測誤差電力を最小とする従来法よりも優れた符号化効率を示すとともに,可逆符号化の国際標準方式であるJPEG-LSに比較して,約0.37 bits/pel低い符号化レートを達成することが確認された.