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基底膜の生理学的データに基づいたハードウェアモデルと特徴抽出への応用
高橋 聖 中村 英夫 関根 好文
誌名
電子情報通信学会論文誌 C
Vol.J85-C
No.7
pp.549-556 公開日: 2002/07/01
Online ISSN:
DOI:
Print ISSN: 1345-2827 論文種別: 論文 専門分野: 電子回路 キーワード: 基底膜, 聴覚モデル, ハードウェアモデル, 音声認識, 音素抽出,
本文: PDF(379.9KB)>>
あらまし:
聴覚系の信号処理を模擬した聴覚モデルは,音声識別システムのフロントエンドとして重要であり,その特性はできるだけ生体の特性に近いことが望ましい.我々は,基底膜の生理学的データに基づき,その特性によく一致するハードウェアモデルを検討している.本論文は,Bekesyによる基底膜振動の実験データから導出されたFlanaganの伝達特性をもとに,そこにJohnstoneらの実験データに見られる,基底膜の非線形で能動的な特性を表現するためのQ制御回路及び帯域除去フィルタを付加したハードウェアモデルを提案している.次にハードウェア回路に適するように簡略化した,基底膜ハードウェアモデル(HBMM)を提案し,その諸特性として,正弦波,合成音及び実音声の入力に対する出力特性を検討し,HBMMが子音に見られる過渡的な部分や,母音の高次のホルマント部分を強調する特性をもつことを示している.また,HBMMの特徴抽出への応用として,パターンの識別手法と組み合わせた音素抽出実験により,その有効性を明らかにしている.
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