表面層状構造をもつ頭部モデルによる吸収電力の周波数選択性

マックス ミノスヤン  佐藤 弘康  陳 強  澤谷 邦男  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J85-B   No.5   pp.656-663
発行日: 2002/05/01
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Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 特集論文 (人体ファントムとその応用論文特集)
専門分野: ファントムとSAR評価
キーワード: 
頭部モデル,  層状構造,  伝送線路,  SAR,  FDTD,  

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あらまし: 
頭部モデルへの電磁波電力の吸収メカニズムを明らかにするために,1次元層状モデルに対する伝送線路理論解析,及び同心球層状モデルと実際に近い頭部モデル(リアルモデル)に対する3次元FDTD解析を行っている.まず,1次元層状構造をもつ頭部モデルに平面波が入射したモデルを伝送線路理論により解析し,脂肪,骨,及び脳組織を考えたモデルでは,2.6 GHz付近で脂肪と骨の層がインピーダンス整合層として働き,頭部のSARが大きくなること,皮膚や筋肉層を考慮すると整合条件から外れるために周波数選択性が低減されること,筋肉層における電力吸収が大きいことを明らかにしている.また,同心球層状モデル及びリアルモデル近傍にダイポールアンテナが置かれている場合について3次元FDTD解析を行い,アンテナが人体から4分の1波長程度以上離れているときには,1次元モデルと同様な結論が得られることを示している.更に,組織ごとに求められた平均SARはいずれのモデルにおいても,皮膚よりも筋肉が大きく,筋肉層がシールド層のように働いていることを示している.