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クラッタ散乱行列の主成分を抑圧するポラリメトリックノッチフィルタ
諏訪 啓 山本 和彦 野中 親房 今村 誠人 桐本 哲郎
誌名
電子情報通信学会論文誌 B
Vol.J85-B
No.1
pp.140-148 発行日: 2002/01/01 Online ISSN:
DOI: Print ISSN: 1344-4697 論文種別: 論文 専門分野: 計測・探査 キーワード: ノッチフィルタ, CO-POL Null, X-POL Null, クラッタ抑圧, ポラリメトリ, レーダ,
本文: PDF(1.7MB)>>
あらまし:
近年,クラッタと目標の偏波特性の相違に着目したSCR(Signal to Clutter Power Ratio)最大化の手法が注目されている.本論文では,観測値からクラッタの平均的な散乱行列が推定でき,目標の散乱行列が未知である場合のSCR向上問題を考える.CO-POL Null,X-POL Nullは偏波特性を用いた代表的クラッタ抑圧法であるが,目標とクラッタの散乱行列の関係により,目標も同時に抑圧する場合がある.本論文では,クラッタ散乱行列の主成分を抑圧し,この成分に対して直交する成分を保存することで,目標の抑圧を回避することを狙った手法を提案する.次いで,95 GHz帯のポラリメトリックFMCWレーダを用いて,アスファルトとブルドーザの偏波特性を観測し,この観測によって得られたデータにより提案手法のSCR向上性能を評価する.その結果,ブルドーザ散乱特性がアスペクト角によって大きく変動するため,従来のCO-POL Null,X-POL NullのSCR向上率は,ブルドーザに対するアスペクト角によって約 -1~12 dBと大きく変動することを示す.これに対し提案手法ではSCR向上率は3~8 dBで,アスペクト角による性能の変動が小さいことを示し,提案手法の特長を明らかにする.
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