協調視覚モデルを用いた新しい鮮鋭さ評価法とその有効性の検討

松井 利一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J85-A   No.8   pp.867-875
発行日: 2002/08/01
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 画像
キーワード: 
協調,  視覚モデル,  鮮鋭さ,  帯域幅,  最適視距離,  

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あらまし: 
視覚系の各種視知覚応答特性の理論的再現に優れた協調視覚モデルの応答出力を利用した鮮鋭さの新しい客観評価法を提案する.そして,本評価法を画像伝送系を通過した線幅可変の一般化ナイフエッジ画像の鮮鋭さ評価に適用し,その基本性能を明らかにする.その結果,(1)画像伝送系帯域幅の拡大とともに鮮鋭さが増加し,飽和するという基本特性が再現できること,(2)最適視距離の存在が導出できること,(3)画像伝送系帯域幅が広い場合には最適視距離が走査線数に依存した一定値となり,帯域幅が減少するに伴い最適視距離が遠ざかるという実験結果が説明できること,(4)最適視距離を決めている視覚的要因が協調視覚モデルの内部状態に基づいて説明できることが示される.以上の結果は,本評価法が鮮鋭さ評価法として有効,すなわち鮮鋭さに対する人の主観的判断が本評価法により適切に再現し得ること,更には本評価法の基礎になっている協調視覚モデル自体が視覚系の適切なモデルになっていることを示唆する.