QPSK復調における周波数オフセット推定法

尾保手 茂樹  鹿子嶋 憲一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J85-A    No.11    pp.1190-1200
発行日: 2002/11/01
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: ディジタル信号処理
キーワード: 
周波数オフセット,  QPSK,  BPF,  シャドーイング,  ディジタル信号処理,  

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あらまし: 
QPSK復調時に局部発振回路に周波数オフセットがあるとBERが劣化する.従来からこの周波数オフセットを推定する手法が提案されているが,大きな周波数オフセットや雑音が存在する環境でこれを推定できる手法はあまり検討されていない.雑音の存在する環境で簡易に大きな周波数オフセットを推定するにはディジタル適応IIRノッチフィルタが有効である.しかし受信機では帯域外雑音を抑圧する目的で挿入されるIF帯BPFにより雑音が有色化されるため収束値が目標値に対してバイアス誤差をもつ.本論文で提案する手法は,ディジタルIIR-BPFのもつ位相特性が振幅特性の中心周波数においてゼロとなる点に着目し,この特性を用いてディジタルIIR-BPF係数に対して負帰還をかけて制御する手法である.このときQPSKの同相チャネルと直交チャネルの雑音が無相関であるためバイアス誤差が発生しない.更に提案手法はシャドーイングなどの回線切断状態においても上記で述べた雑音の無相関性から現状を保持してドリフトしないため,移動体通信に適した周波数オフセット推定手法である.白色ガウス雑音伝送路におけるBERにより提案手法の評価を行った結果,提案手法は従来のディジタル適応IIRノッチフィルタ法と比較して低いBERが得られることを確認した.