モンテカルロ法による新生児頭部モデル内の近赤外光伝搬解析

江田 周平  岡田 英史  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J84-D2   No.12   pp.2654-2661
発行日: 2001/12/01
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 医用工学
キーワード: 
近赤外分光法,  光伝搬解析,  モンテカルロ法,  脳機能計測,  

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あらまし: 
近赤外光を用いた脳機能計測では,光ファイバの配置による測定領域や感度の差異を実測によって求めることができないため,頭部組織内における光伝搬の理論解析を行うことが非常に重要となる.モンテカルロ法は比較的簡単なアルゴリズムで非均質な組織内の光伝搬解析を行えることから,生体組織内における近赤外光の伝搬解析に広く用いられている.本研究では,正方要素を用いて新生児頭部の断面構造を模擬したモデルを構築し,モンテカルロ法による光伝搬解析を行った.まず,正方要素によって構築されたモデルに対して,モンテカルロ法の代表的なアルゴリズムであるVariance-Reduction(VR)法とDelta-Scattering(DS)法を適用し,光伝搬の解析結果と演算時間について比較検討を行った.DS法の演算時間は正方要素の大きさにほとんど依存しないため,小さな正方要素で構成されるモデルに対してはDS法が有効であることが明らかになった.新生児頭部モデル内における光伝搬をDS法によって解析したところ,頭部組織の非均質性が光伝搬に大きく影響を及ぼしていることが示された.