日本舞踊の「振り」部分抽出とその特性の定量化の試み

吉村 ミツ  酒井 由美子  甲斐 民子  吉村 功  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J84-D2   No.12   pp.2644-2653
発行日: 2001/12/01
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング
キーワード: 
日本舞踊,  藤娘,  動作解析,  部分動作抽出,  DPマッチング,  

本文: PDF(934KB)>>
論文を購入




あらまし: 
Motion Analysis社の動作解析システムで,日本舞踊「藤娘」を追跡した.得られた32マーカの3D時系列から,注目動作「振り」あるいはその一部である典型動作部分を抽出するアルゴリズムを考案した.熟達者と初心者の2人の試行舞踊に対してアルゴリズムを適用した.結果として,注目動作部分がほぼ期待どおりに抽出できた.舞踊動作の空間的特性を定量的に把握するために,「構え」「重心」「腰」「内輪」の指標を定義した.時間的特性を把握するために,「運動エネルギー」と「周波数特性」を用いることを提案した.抽出した「振り」と典型動作部分についてこれらの各指標値を計算し,舞踊者の熟達度の違いがこれらの指標にどのように現れるかを検討した.熟達者は初心者に比べて「構え」等の標準偏差が大きいにもかかわらず平均値が小さいという傾向があった.熟達者は,大きな動きで踊りを表現しながら背筋が立っており,重心が低く安定していることの現れであろう.ほかの踊りとして,バリ島の踊り,太極拳,西洋舞踊についても同様な抽出と測定を試み,提案した手法がいろいろな舞踊動作の特徴を把握するのに使えることを確かめた.