全方位カメラを用いた発達障害児の無拘束行動測定システム

菅 幹生  田谷 基教  湊 小太郎  山村 可奈子  友久 久雄  小森 優  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J84-D2   No.10   pp.2320-2327
発行日: 2001/10/01
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DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 医用工学
キーワード: 
発達障害児,  無拘束,  定量的行動測定,  全方位カメラ,  経過観察,  

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あらまし: 
自閉症や学習障害など発達障害児の行動を評価する場合,医師や心理判定員による面接や行動観察,親や担任教師からの聴取,行動チェックリストなどが用いられている.これらは定量性に欠けるところがあるため,長期にわたる経過観察や教育・治療効果を詳細に検討することは困難である.したがって,児童の行動をより客観的で定量的に測定できる方法の確立が求められている.行動測定の方法としては,発信機やマーカ等を装着させる方法が考えられるが,発達障害児は直接身体に接触する器具に対して忌諱的である場合が多く,適用は難しい.また,広角カメラを用いる場合には,設置場所に応じたキャリブレーションが必要となるなど簡便性に欠ける.そこで本研究では双曲面ミラーを用いた全方位カメラを使って,客観的かつ定量的に児童の空間位置を求めることができる,非接触的行動計測システムを作成した.本システムを用いて発達障害児の行動を測定した結果,特徴ある行動パターンを観測することができた.これらの測定結果は,発達障害児の経過観察や教育・治療効果を評価する際の有用な一指標になり得ることがわかった.