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MSW飽和過渡応答特性改善のための一考察
九鬼 孝夫 野本 俊裕 内海 要三
誌名
電子情報通信学会論文誌 C
Vol.J84-C
No.9
pp.856-863 公開日: 2001/09/01 Online ISSN:
DOI: Print ISSN: 1345-2827 論文種別: 論文 専門分野: マイクロ波,ミリ波 キーワード: S/Nエンハンサ, 静磁波, YIG, 群速度, 飽和過渡応答特性,
本文: PDF(316.6KB)>>
あらまし:
MSWの周波数選択的な飽和を利用するS/Nエンハンサにとって,MSWが飽和するのに要する応答時間や周波数選択性の良さは,デバイスの性能を左右する重要なパラメータである.そこで本論文では,S/Nエンハンサの変調波に対する雑音軽減効果の向上を目的に,MSWの飽和過渡応答特性の改善を図るため,以下のような考察を行った.まずはじめに,MSWの飽和過渡応答特性を評価するための性能指数を定義し,この性能指数が所望の特性評価を行うのに有効であることを実験から明らかにした.更に,MSWの飽和現象のメカニズムに関する簡単な等価回路を示し,ここで定義した性能指数を用いることの有効性を理論的にも示した.次に,この性能指数とMSWの群速度を関連づけ,遅い群速度をもつMSWを用いることでMSWの飽和過渡応答特性が改善できることを示した.最後に,以上の知見をもとに,群速度の遅いMSSWを用いてS/Nエンハンサを試作し,衛星放送受信における雑音軽減へ応用した.その結果,群速度の遅いMSWのS/Nエンハンサは,群速度の速いものに比べ良好な雑音軽減効果を示し,衛星放送の受信CN比を効果的に改善できることがわかった.
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