多基準による狭域DGPSの測位性能評価

福島 荘之介  齊藤 真二  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J84-B   No.12   pp.2212-2219
発行日: 2001/12/01
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Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 特集論文 (GPS論文小特集)
専門分野: 宇宙・航空システムへの応用
キーワード: 
GPS,  DGPS,  地上型補強システム,  狭域補強システム,  

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あらまし: 
将来の民間航空機の進入着陸システムの構築を目的にGPS(全世界測位衛星システム)を補強する地上型補強システム(GBAS)の開発研究及び国際標準化の活動が進められている.進入着陸システムの航法精度は,垂直方向に厳しく,精密進入では4.0~0.8 m(95%)以下が必要とされる.このため,国際民間航空機関(ICAO)は,キャリヤスムージング付きのコード型DGPSを使用する国際標準案を決定し,基準受信機と受信アンテナを複数配置して,各擬似距離補正値の平均を放送する多基準方式を採用した.本論文では,特に多基準方式において,基準受信機及び受信アンテナの台数を増した場合の測位精度に着目し,従来競技場などで数時間行われた実験を,更に厳密に,GBASの設置環境である空港内で長時間,異なる基準受信アンテナの地上高(0.0,2.0,4.3 m)で実施した.この結果,基準受信機と受信アンテナの台数を増すほど,測位誤差が低減されることが確認できた.また,4台の場合の垂直誤差は,0.44~0.47 m(rms)となり,アンテナ地上高が0.0,2.0,4.3 mの順に大きいことがわかった.更に,1台に比較して複数台で補正した場合の改善比を検討し,改善比はユーザ擬似距離の誤差と基準受信機の擬似距離補正値の誤差の比により,これらが等しい場合には4台で20%程度の改善比が得られることを実験的に示した.