基本周波数の変更量に応じてスペクトル包絡を変形する音声合成方式

田中 公人  阿部 匡伸  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J83-D2   No.8   pp.1722-1732
発行日: 2000/08/25
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 音声,聴覚
キーワード: 
テキスト音声合成システム,  基本周波数,  スペクトル包絡,  コードブックマッピング,  差分ベクトル,  

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あらまし: 
本論文では,高品質な音声が合成可能な,基本周波数 (F0) パターン変形アルゴリズムを提案する.本アルゴリズムの特徴は,F0 の変更量に応じてスペクトル包絡を変形することにある.スペクトル包絡の変形には,コードブックマッピングによって求められた差分ベクトルを用いる.この差分ベクトルを F0 の変形量に応じて線形に伸縮することにより,任意の F0 レンジでの合成を行う.提案アルゴリズム及び従来法(PSOLA法)を用いて,自然音声の F0 変形音声を合成して聴取実験を行った結果,提案アルゴリズムは,PSOLA法と比較して,より自然な F0 変形音声が合成可能であることがわかった.また,本アルゴリズムをテキスト音声合成ソフトウェアに組み入れ,3段階のピッチレンジ(低,中,高)で合成音を作成してプリファレンステストを行った結果,提案アルゴリズムは,従来のテキスト音声合成法と比較して,中ピッチレンジ及び低ピッチレンジでの合成に特に有効であることが明らかとなった.