最適化に基づく胃X線2重造影像からの胃領域の認識

福島 重廣  上井 弘樹  吉本 康一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J83-D2   No.1   pp.154-164
発行日: 2000/01/25
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 特集論文 (次世代医用画像技術論文特集)
専門分野: セグメンテーション
キーワード: 
コンピュータ支援診断,  画像理解,  動的輪郭,  スネーク,  ダイナミックプログラミング,  

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あらまし: 
胃X線2重造影像は胃癌診断のための最も重要な画像である.その診断支援システムにおける画像理解の一貫として胃領域の認識方法を開発した.胃は形態が多様なためモデルを設定することが極めて難しい.ここでは多方向の差分マスクを用いて求めた線強調画像に対して最適化を適用する.まず,動的輪郭モデル(スネーク)を用いて胃領域を粗抽出する.スネークの通常の用法ではその初期形状を指示してやる必要があるが,そうすることは2重造影像への応用では現実的ではない.また,スネークを素朴に適用しても局所最適解に陥り,真の胃輪郭まで十分に収縮しない.ここでは,画像枠にそった方形を初期輪郭とし,外部収縮型スネークを用いて胃領域を外側から囲い込む.そして更に,真の輪郭線からの乖離部を検出する.乖離部では胃領域内部から内部膨張型スネークを用いてパッチを当て,部分的に修正を施す.最後に,粗抽出輪郭線に基づき,ダイナミックプログラミングを用いて詳細化を行う.この方法を18症例の直接撮影像に適用して実験した結果,16例について良好,また,他についてもほぼ良好な認識結果を得ることができた.