ファジールールに基づく信号細部変化を保存する補間手法

木村 誠聡  田口 亮  村田 裕  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J83-A   No.9   pp.1099-1108
発行日: 2000/09/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 画像
キーワード: 
ファジー推論,  補間,  画像拡大,  

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あらまし: 
ディジタル画像の拡大処理は,従来,主にsinc関数を簡略化した補間関数を用いて行われてきた.しかしながら,それらの補間法ではディジタル画像化するときに失われた高周波数成分の復元は全く行われないため,エッジや細部信号の多い画像では拡大によりボケが生じることになる.そこで,Carratoらは1次元信号を対象にステップエッジ信号の不連続点は保存し,他の信号成分は線形補間を行う補間手法を提案している.この手法では画像の強い輪郭等には拡大処理時にボケが生じない.しかしながら,Carratoらの方法には,1)画像信号中のステップエッジだけしか考慮しておらず,細部信号への考慮が不十分である,2)Carratoらが与えた1次元補間法の2次元信号補間法への拡張は,格子点中央の補間に問題がある,等の問題点がある.本論文では,Carratoらの方法の改善を成し遂げる方法を提案する.問題点1)に対しては,ステップエッジ信号のみならず,山形,谷形信号の頂点を保存する補間法とし,問題点2)に対しては原信号から直接的に補間値を求めることによりそれぞれ改善を図った.提案する補間処理は処理過程をルールで記述することにより成し遂げている.すなわち,提案する方法は2組のファジー推論で構成される.提案する方法と従来の補間手法を数値的及び視覚的立場から比較し,提案する方法の有効性を明らかにする.