ベイズ推定による適応的問題演習システムのための問題選択方式

加藤 浩  赤堀 侃司  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J82-D2   No.1   pp.147-157
発行日: 1999/01/25
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 教育工学
キーワード: 
CAI,  ドリル,  適応形テスト,  構造化,  学習者モデル,  

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あらまし: 
本論文では,個々の学習者の理解状態に応じて適応的に問題を出題する演習システムにおいて,難しすぎずやさしすぎない適度な難易度の問題を選択する方式について述べる.適応形テストとは異なり,問題演習システムにおいては,演習中に学習者の理解状態が変化することを想定しなければならない.また,機械の故障診断とは異なり,観測結果が偶発的変動の影響を受けやすい.そこで,本論文ではベイズ推定のアップデーティングの考え方を応用した方式を提案する.具体的には,学習者のとり得る全理解状態の集合の上に定義した確率分布を,学習者から得た回答情報に基づいて逐次的に更新する.その際,回答に対応する確率分布の変化を予測し,得られる相互情報量が最大になるように問題を選択する.本方式が(1)個々の学習者の理解状態に合わせて適度な難易度の問題を選択できる,(2)学習者の理解状態の変化や偶発的異常反応に対応できる,(3)過去に出題した問題も自動的に繰り返し出題できる,(4)学習者にも問題選択の自由が与えられる,という問題演習システムの出題方式として望ましい特性を有していることをシミュレーション実験結果によって示す.