実験によるデータ獲得に基づく帰納的発見手法

村田 剛志  志村 正道  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J82-D1   No.6   pp.779-785
発行日: 1999/06/25
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Print ISSN: 0915-1915
論文種別: 論文
専門分野: 人工知能,認知科学
キーワード: 
発見システム,  平面幾何,  実験,  データ獲得,  帰納的発見,  

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あらまし: 
実験によるデータの獲得は,定理や法則を発見する上で重要な役割を果たす. 従来の発見システムにおける実験は,結果を評価するために多くの領域知識を必要とするものや,あらかじめ与えられた数多くの実験のプランを用いるものがほとんどである. 領域知識に大きく依存することなく,外界から発見のためのデータを獲得する手法について論じた研究は少なかった. 本論文では平面幾何の領域で実験によって定理を発見する手法について述べる. 平面幾何の領域において図形を生成し観察することは,データ獲得の準備という意味で実験に相当すると考えられる. 我々が構築した実験によるデータ獲得に基づく発見システムEXPEDITIONは,図形を生成し観察することで得られる数値データをもとに,定理の発見を帰納的に行う. 線分の長さや角の大きさについての数値データから定理候補を獲得し,類似した図形を用いて検証することによって,EXPEDITIONは方べきの定理やターレスの定理などのよく知られている定理の再発見のみでなく,多くの新しい定理の発見にも成功している.