コンピュータ言語教材を対象とした演習問題の難易度を決定する要因の分析

中村 喜宏  桑原 恒夫  武田 和時  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J82-D1   No.5   pp.644-654
発行日: 1999/05/25
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Print ISSN: 0915-1915
論文種別: 論文
専門分野: 教育工学
キーワード: 
難易度,  推論,  誤答分析,  プログラミング言語,  知的CAI,  

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あらまし: 
コンピュータ言語教材を対象に,演習問題の難易度を決定する要因について検討を行った.このような課題は,必要とする知識の数が多く解答の手順が明確になっていないという特徴がある.また,単に学習者に教材を与えて演習問題の難易度を測定しようとすると,教材の解説部分を理解して定着する部分の難しさを含んでしまい,分析に複雑なモデルを必要とする.そこで本研究では,実験条件によりこの部分の影響を除いて,その他の解答自体に要求される演えき推論の難しさなどを検討の対象とした.更に,解答に必要な知識と推論という形式的に計測可能な要因の分析を先行させて行った.具体的には,実用規模の初心者向けのC言語教材を対象に学習実験を行い,演習問題の難易度との関係を調べた.その結果,推論回数が最もよく難易度を表していることがわかった.また,形式的な要因による分析では大きな偏差の見られた特定の演習問題について誤答分析を行い,特別な認知的負荷の要因を抽出した.この特別な認知的負荷の中から,有意な要因をモデルに組み込むことによりモデルの精密化を行った.この結果,演習問題の難易度を定量的に予測でき,本手法の有効性が示された.