並列論理シミュレーションにおける効率良いイベン ト通信方式の 提案と評価

京極 貴輝  浜田 紫  村上 哲也  和田 耕一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J82-D1   No.2   pp.363-371
発行日: 1999/02/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1915
論文種別: 論文
専門分野: 計算機システム
キーワード: 
論理シミュレーション,  並列処理,  メッセージ通信方式,  性能評価,  

本文: PDF(206.6KB)>>
論文を購入




あらまし: 
本論文では,並列論理シミュレーションにおいて多量に発生するイベントや デッドロック回避メッセージを,プロセス間で効率良く授受できるイベント 通信アルゴリズムを提案する.更に,並列論理シミュレータを汎用のネット ワークで結合された計算機クラスタに実装し,ベンチマーク回路を用いて本 通信アルゴリズムの有効性について評価を行う.本通信アルゴリズムをイベン トクランピングと呼ぶ.イベントクランピングでは,各計算機に割り当てられ た部分回路の出力線に配置されたバッファにイベントをいったん保存する.メッセ ージ発行の条件が満たされたとき,バッファ中のイベントは送信先ごとにまと められて一つのメッセージとして送られる.イベントクランピングにより, メッセージ数を削減できるだけでなく,デッドロック回避のためのヌルメッセ ージもバッファ中で消去できる.ベンチマーク回路を用いた評価の結果,8台の 計算機で実行した場合,イベントクランピングによりメッセージ数は最大約0.1%, ヌルメッセージは最大約1.3%に減少することを示し,1台の約9.2倍の性能向 上が得られることを明らかにした.