分散共有メモリ計算機における並列ハッシュ結合演算処理の性能解析

中野 美由紀  今井 洋臣  喜連川 優  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J82-D1   No.1   pp.82-97
発行日: 1999/01/25
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Print ISSN: 0915-1915
論文種別: 特集論文 (高度データベース論文特集)
専門分野: 並列アルゴリズム
キーワード: 
分散共有メモリ計算機,  並列データベースシステム,  結合演算処理,  バッファ管理方式,  

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あらまし: 
近年,分散メモリアーキテクチャのシステム 拡張性と共有メモリアーキテクチャにおける並列プログラミング容易性の二つ の特長を兼ね備えた共有分散メモリアーキテクチャが 今後の並列計算機環境として着目を集めている. しかしながら,リモートメモリへのアクセス コストが高いという共有分散メモリ固有の問題を考慮せずに単純にアプリケー ションを実装すると,メモリ一貫性処理のトラヒックが増えるこ とによりその性能は低下する. 本論文では,並列ハッシュ結合演算を対象として分散共有メモリ計算機におけ る並列データベース処理のバッファ管理方式に関し検討するとともに,新たな 方式を提案し,それらの性能解析を 行う.並列ハッシュ結合演算処理を分散共有メモリ計算機上でモデル化し,バッ ファ領域への処理プロセスからのアクセスに関し,本演算に特有のパターンを 抽出する.これをもとに,分散共有メモリ計算機における処理方式として, バッファ獲得時のノード局所性と処理プロセスからのアクセスコストを 考慮し,四つのバッファ管理方 式を提案する.これらの4方式を分散共有メモリ計算機HP Exemplar SPP 1600上に実装し,その結果を詳細に解析する.その結果,単純なバッファ管理 方式の結果と比較し,ノード局所性を意識してバッファ領域を獲得し,メモリ一 貫性処理を低減することにより,大幅な性能改善が得られることを示す.