ギガビットULSIに向けた極薄シリコン酸窒化膜

福田 永  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J82-C2   No.2   pp.49-55
発行日: 1999/02/25
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Print ISSN: 0915-1907
論文種別: 解説論文
専門分野: 
キーワード: 
シリコン酸化膜,  酸窒化,  N2O,  MOSFET,  ULSI,  

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あらまし: 
ULSIの駆動素子である微細MOSFETの性能は,ゲート酸化膜の 特性に大きく影響される.近年,素子の微細化とともにゲート酸化膜の薄膜化が加速し ており,まさにナノメートル(nm)オーダの膜厚に達しようとしている.このよう な状況では,SiO2/Si界面構造,特に界面の原子レベルの凹凸や界面準位の発生 が酸化膜の性能を直接支配するようになり,それらがデバイスの駆動力や信頼性を決め る最大の要因となっている.一方,酸化膜中に捕獲された電荷は酸化膜の伝導機構に影 響を及ぼし,リーク電流の増加及び絶縁破壊耐圧の低下をもたらしている.これらの 現象は,界面近傍やバルクに存在する弱いSi-O結合,Si-H結合,Si-Si結 合及びダングリングボンドなどに関係している.これらの結合をより安定な化学結合 に置換することにより完全な酸化膜が構築できる.その一つのアプローチとして酸化膜 の酸窒化がある.本論文では,極薄シリコン酸窒化膜の微細MOSFETへの適用例を 紹介し,酸化膜に代わる新しい絶縁膜としての可能性について議論する.