リアルな人体頭部モデルを用いたマイクロ波曝露時における 頭部内SAR分布の実験的評価法に関する検討

岡野 好伸  長谷 篤志  伊藤 公一  高橋 応明  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J82-B   No.6   pp.1278-1285
発行日: 1999/06/25
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Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 電磁環境
キーワード: 
脳等価固体ファントム,  SAR,  頭蓋骨等価ファントム,  頭部リアルモデル,  サーモグラフィ法,  FD-TD法,  

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あらまし: 
携帯電話等を使用した場合のマイクロ波近傍界曝露における 生体組織への単位質量当りの吸収電力(SAR)を評価するための さまざまなファントムが提案されている. 特に, 液体ファントムと電界プローブを組み合わせた SAR評価システムは欧米を中心に広く用いられている. しかし, このシステムでは異質媒質境界面上のSARや人体頭部の耳翼付近などの 電界プローブが入らない部位のSARは直接測定が困難である. そこで本論文では, 前記のような媒質境界面上や, 込み入った部位のSARを実験的に評価することを目的とし, 千葉大学で開発された生体等価固体ファントムと サーモグラフィ法との組合せによるSAR実測を試みた. SARの実験的評価においては, まず,異質媒質境界面上のSARがどの程度の精度で評価可能か検討するため, 脳等価固体ファントムと頭蓋骨等価ファントムによる層構造人体頭部規範モデルを例にとり, SARの実測値とFDTD法による計算値との比較を行った. 次いで, 込み入った部位のSAR測定精度を検討するため, 頭部リアルモデルを使用した場合のSAR分布についても実測値と計算値の比較を行った. これらの検討の結果, 生体等価固体ファントムとサーモグラフィ法との組合せによる SARの実験的評価法は媒質境界面上や, 込み入った部位のSARを実測するうえで有用であることが示された.