マルチエージェントに基づいた予備VP予約法とその実験的評価

井上 伸二  角田 良明  寺邊 正大  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J82-B   No.5   pp.759-767
発行日: 1999/05/25
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DOI: 
Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 特集論文 (ネットワークソフトウェア論文小特集)
専門分野: ソフトウェア通信機構
キーワード: 
ATMネットワーク,  バーチャルパス,  マルチエージェント,  フォールトトレランス,  シミュレーション,  

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あらまし: 
ATMネットワークにおいてソースノード(以下, Sノードと略記)とデスティネーションノード(以下, Dノードと略記)の間に二つのバーチャルパス(以下,VPと略記), つまり現用VPと予備VPを設定し,現用VP上のノードやリンクの故障が発生した場合, 現用VPから予備VPに切り換える高信頼化手法が知られている. マルチエージェントを用いないで切換えを行う手法では, ネットワークの規模の増大や現用VP(及び予備VP)の本数の増加に伴い, 現用VPから予備VPへの迅速な切換えが行えないという問題点があった. 文献[2]では, そのような切換えが早急に行えるようにマルチエージェントを用いて 予備VPを設定する手法が提案されている. 本手法では,SノードとDノードの各対(以下, SDペアと略記)に対する予備VPの候補が与えられているという仮定のもとで, エージェント間での情報交換により, 候補のなかからリンクの共有を避けるような予備VPを求めている. 本手法は予備VP間でのリンクの競合を そのリンクを通過するメッセージの受信によって検出し, エージェント間の情報交換によりその検出情報をSノードに集める機能を 各エージェントに取り入れており,リンクの競合の変化に追随できるという性質をもっている. その効果として,ネットワーク資源(リンク容量, トポロジー)や資源要求(現用VP,予備VP)の変化に対する適応性が高いという特徴をもつ. 本論文では,この特徴を実証するために行ったシミュレーション実験の結果を示す. 本実験の結果として, SDペアの増加に伴い予備VP候補数が増加しても効率良く最適な予備VPが求められることを示している. また,最適な予備VPを求めるために必要なエージェントのパラメータの求め方についても示している.