脳等価固体ファントムを用いたサーモグラフィ法によるSAR測定法 に関する基礎検討

岡野 好伸  長谷 篤志  伊藤 公一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J82-B   No.1   pp.167-176
発行日: 1999/01/25
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Print ISSN: 1344-4697
論文種別: 論文
専門分野: 電磁環境
キーワード: 
脳等価固体ファントム,  SAR,  サーモグラフィ法,  放射率,  

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あらまし: 
近年, 携帯通信機の急速な普及に伴い, 電磁波が人体に与える影響が注目されている. 電磁波が人体に与える影響は周波数によって大きく変化するが, マイクロ波(MW)領域では, 電磁波エネルギーの吸収によって生ずる熱作用が支配的であるとされている. 一般に熱作用の指標には生体組織に吸収される単位質量当りの電力, すなわち比吸収率(SAR: Specific Absorption Rate [W/kg])が用いられている. 携帯電話機などは人体の中枢機能が集中する頭部近傍で使用され, 出力が弱くても電力吸収が局所的に大きくなる可能性がある. このため, 安全性の観点から頭部でのSARの実験的評価の手法を確立することは非常に重要である. 本論文では, 表面SARが測定可能で, かつ任意形状の媒質内SAR分布が測定可能なサーモグラフィ法の特徴に着目し, 従来この方法に使われてきたファントムを 更に改善できる素材として当研究室で開発された生体等価ファントムを用いることで, どの程度の精度でSAR分布が測定できるかについて基礎的な検討を行った結果について述べる.