能動騒音制御下で動作する帰還制御フィルタ係数の更新法

藤井 健作  棟安 実治  大賀 寿郎  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J82-A   No.6   pp.843-850
発行日: 1999/06/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 特集論文 (適応信号処理の展開とその応用論文特集)
専門分野: 音響系への応用
キーワード: 
能動騒音制御,  帰還制御フィルタ,  連立方程式,  システム同定技法,  

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あらまし: 
能動騒音制御装置では一般に, その起動に先だってスピーカから白色雑音を送出して帰還系のインパルス応答を推定し, その推定結果を係数として帰還制御フィルタに与えて固定する処理が実行される. しかし, 実際にはそのインパルス応答が装置起動後に変化することは十分に想定される. その変化は帰還制御フィルタの係数との差を広げ, 騒音制御フィルタ係数の更新動作を不安定にする. そのために従来より, 騒音制御中にも帰還系のインパルス応答を観測し, 帰還制御フィルタの係数を更新する方法の重要性が指摘されている. 本論文では帰還制御フィルタあるいは騒音制御フィルタに異なる二組の係数を与えて生じる帰還成分のそれぞれについて線形予測分析を適用し, その二組の係数ごとに行った分析の結果として得られた予測フィルタの二組の係数をもとに連立方程式を構成して帰還制御フィルタの係数を算定する方法を提案する. 加えて, この連立方程式をシステム同定の技法を適用して解く方法を紹介する. 本手法によれば, 騒音制御中にも白色雑音を送出することなく, 帰還制御フィルタの係数を更新することができる.