観測雑音に対しロバスト性を実現する方向ベクトル分割平均化法によるブロック適応アルゴリズム

吉本 定伸  古川 利博  浦濱 喜一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J82-A   No.6   pp.800-808
発行日: 1999/06/25
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Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 特集論文 (適応信号処理の展開とその応用論文特集)
専門分野: 適応アルゴリズム
キーワード: 
ロバスト性,  平均化,  方向ベクトル,  ブロック直交射影アルゴリズム,  

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あらまし: 
ブロック直交射影アルゴリズムは収束速度と演算量のバランスが比較的とれた方式として提案されている. しかしながら直交射影アルゴリズムは未知システムの出力信号に観測雑音が重畳している場合, 収束特性が雑音に影響されやすいという欠点がある. 推定精度の劣化を防ぐため, 一般には適応アルゴリズムにおけるステップゲインを何らかの方法により制御する, あるいは係数ベクトルの平均化を行うなどといった操作により推定精度の劣化を防ぐ処置がとられる. しかしながら, これら適用する方法によっては, 期待されるほどの効果が得られない場合もある. 本論文ではMoore-Penrose型一般逆行列で表される直交射影アルゴリズムの一般論としての観点から, 修正方向ベクトルに含まれる観測信号から構成される成分の時間平均を行い, 良好な推定精度を得られる方式を提案している. 本方式は信号と観測雑音が無相関であり, 雑音の平均値が零であるという条件のみで適用が可能である. また, 計算機シミュレーションにより収束特性の検討を行っている.