全域通過フィルタを用いた適応ノッチフィルタのアルゴリズムと 収束性

小林 正樹  赤川 智宏  伊藤 良生  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J82-A   No.3   pp.325-332
発行日: 1999/03/25
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DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: ディジタル信号処理
キーワード: 
広帯域信号,  全域通過フィルタ,  ノッチフィルタ,  推定誤差,  適応アルゴリズム,  

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あらまし: 
広帯域信号に含まれる狭帯域信号や正弦波信号の除去を目的としたノッチフィルタに関する検討が積極的になされている. 特に心電図信号や画像信号中に含まれる電力信号とそのひずみによる高調波信号の除去などが主要な適用例である. この目的に対し, 全域通過フィルタを用いる手法が知られている. 本論文はこの手法を適応化することにより, 周波数と振幅が未知の狭帯域信号の基本波成分やその高調波成分などの除去を可能とする多重適応ノッチフィルタを提案している. 適応アルゴリズムは実現の容易なこう配法に基づくアルゴリズムであり, その更新ベクトルは, 全域通過フィルタのフォワーワード部のタップ入力信号ベクトルと適応ノッチフィルタの出力の相互相関である. 広帯域信号と狭帯域信号が統計的に独立と仮定したとき, 収束後のタップベクトルは狭帯域信号を完全に抑圧することを証明し, 計算機シミュレーションによりこの結果の数値検証を行っている.