動画像復元のためのデータ依存型荷重平均値フィルタ

目黒 光彦  田口 亮  浜田 望  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J82-A   No.10   pp.1623-1632
発行日: 1999/10/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: 画像理論,音声理論
キーワード: 
動画像復元,  動き情報,  動き補償,  データ依存型フィルタ,  荷重平均値フィルタ,  

本文: PDF(1.8MB)>>
論文を購入




あらまし: 
本論文では, ガウス性加法雑音で劣化した動画像信号の復元を目的とする データ依存型荷重平均値(Video-DDWA: Video Data-Dependent Weighted Average)フィルタの提案を行う. これは, 筆者らが提案している, 静止画像の処理点近傍データから算出される複数の局所情報により フィルタ荷重を可変させるデータ依存型処理を, 空間フィルタから時空間フィルタへ拡張し, 更に新しい局所情報である動き情報により動きの有無の検出を行うことで, 隣接フレームの荷重を決定するフィルタである. 従来, 動画像復元は動き補償を行いその後に時空間フィルタ処理を行う方法が多く提案されてきたが, 雑音の影響による動きベクトルの推定精度の低下によって, フィルタの復元性能に自ずと限界があった. 提案する動き情報を用いたデータ依存型フィルタでは, 1)雑音の影響を抑えた動きの度合の検出がされるために, 静止領域における高い雑音除去性能と, 動き領域におけるフィルタ処理による動きの劣化のない, つまり, 動きを損なわない処理の両立が図れる動画像復元が実現される, 2)動き補償に比べ計算負荷が少ない, 等の利点を有する. 本手法は動き補償を用いた従来法に比べ, 動き補償の推定ベクトルの精度が低下する低SN比信号のみならず, 幅広いSN比の信号に対しても高い復元性能が得られ, 動画像復元に有効であることを種々の適用例を通じて明らかにする.