肋骨の形状情報を利用した3次元胸部X線CT像からの肺野領域自動抽出

遠藤 知彦  森 健策  長谷川 純一  鳥脇 純一郎  安野 泰史  片田 和廣  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J81-D2       pp.1429-1438
発行日: 1998/06/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 専門分野: 医用工学
キーワード: 
3次元画像処理,  3次元胸部X線CT像,  肺野領域,  肋骨,  

本文: PDF(928.1KB)>>
論文を購入



あらまし: 
本論文では,肋骨の形状情報を利用する新しい3次元胸部CT像からの肺野領域自動抽出手順について述べる.従来の手順では,原画像に対するしきい値処理と図形融合処理により肺野領域の抽出を行っていたが,胸壁に付着する病変部が存在する場合,正確な肺輪郭面が得られないという問題点が存在した.そこで,本論文で提案する手順では,肺野全体を覆い,かつ,肺野内の病変による影響を受けにくい肋骨の形状情報を利用することで,肺野領域の抽出を行う.具体的には,まずしきい値処理により肋骨を抽出し,肺野に接する肋骨の内側包絡面を抽出する.次に,しきい値処理を基本とした従来の手順により初期肺野領域の抽出を行う.最後に,肋骨領域の内側包絡面と初期肺野領域を組み合わせることにより,最終的な肺野領域抽出結果を得る.本手順を,実際の3次元胸部CT像16例に対して適用した結果,従来の手順では胸壁付近の病変部により肺野領域に欠損が生じていた症例においても,正確な肺野領域が抽出可能であることを確認した.