テクスチャから3次元奥行を求めるネットワークアルゴリズム心理物理実験と計算論的解析

酒井 宏  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J81-D2   No.6   pp.1375-1383
発行日: 1998/06/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング
キーワード: 
テクスチャ,  3次元形状,  視覚,  シミュレーション,  周波数特徴化,  

本文: PDF(1.1MB)>>
論文を購入




あらまし: 
テクスチャから3次元形状や奥行を知覚する,視覚系の計算論的モデルを提案する.ヒトはテクスチャの変化から,3次元形状と奥行を知覚する能力をもっている.ここでは,周波数スペクトルを制御した刺激をホワイトノイズから生成し,これを被験者に呈示することによって,スペクトルの特徴と3次元知覚の関係を調べた.視覚系では,遠近投影と正射投影の両方の場合に,周波数スペクトルを平均ピーク周波数によって特徴化していることが示唆された.一方,計算論的解析から,この平均ピーク周波数に同一の正規化を施すことによって,遠近投影の場合は3次元奥行が,正射投影の場合は傾斜が求められることを示した.これらの結果を更に検証するために,ネットワークモデルを構築し,モデルの特性とヒトの特性を比較した.シミュレーションの結果は,心理物理実験の結果と良い一致を示した.さまざまな実画像についても,ヒトと同様の3次元奥行を再現した.