信頼性と性能とのトレードオフの決定を容易にする単一2次元アドレス空間のための保護機構の設計と実現

森永 智之  早川 栄一  並木 美太郎  高橋 延匡  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J81-D1   No.6   pp.791-799
発行日: 1998/06/25
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Print ISSN: 0915-1915
論文種別: 論文
専門分野: ソフトウェアシステム
キーワード: 
マイクロカーネル,  保護機構,  単一仮想アドレス空間,  

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あらまし: 
単一仮想アドレス空間を提供するマイクロカーネルでは,メモリにマップされる資源の保護,資源管理における信頼性と性能とのトレードオフを柔軟に決定することが重要となる.しかし,既存の保護機構はプロセスと関連づけられていたので,速度を優先して複数のプロセスをまとめて保護したり,信頼性を優先して手続きやスレッド単位で保護を行うといったことは困難であった.これに対して筆者らは,プロセスとは独立した保護機構であり,プログラムを変更することなくユーザが保護のポリシーを定義し,変更できる,保護空間と呼ぶ保護機構を実現した.この保護空間をIntel x86のLDT(Local Descriptor Table)を用いて実現し,評価を行った.その結果,保護空間の間の通信は20μsとなり,従来のマイクロカーネルにおける保護バウンダリ間の通信に相当するタスク間通信に比べて5倍高速となった.