目標の回転と直進を利用する2次元クロスレンジ圧縮逆合成開口レーダ

藤坂 貴彦  岩本 雅史  真野 清司  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J81-B2   No.3   pp.226-233
発行日: 1998/03/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1877
論文種別: 論文
専門分野: 宇宙・航行電子システム
キーワード: 
逆合成開口レーダ,  ISAR,  クロスレンジ圧縮,  レーダ信号処理,  

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あらまし: 
逆合成開口レーダ (ISAR: Inverse Synthetic Aperture Radar) は,目標の回転および直進に起因するドップラー効果を利用して,クロスレンジ分解能を改善する.従来,ISARのクロスレンジ圧縮を行うにあたって,これら二つの運動は区別されることなく1次元方向に処理されていた.本論文では,回転 (ローリング) しながら低速で直進する船舶のような目標を観測する場合,これら二つの運動により生じるドップラー成分が分離可能であり,回転によるエレベーション圧縮と,直進によるアジマス圧縮の2次元クロスレンジ圧縮が可能となることを示した.更に,回転と直進の二つの運動に起因するドップラー効果による画像再生が可能となる境界条件を求めた.この結果,送信波長λ,ISAR画像の分解能Δ,画像化する範囲D等のレーダ諸元に対して,目標の最大ロール角α,ローリング周期T0,直進速度v,レーダとの相対距離R0等,目標諸元との間に,次の関係式α>λ/4πΔ,v≦λR0/2T0Dが成立するとき,2次元クロスレンジ圧縮が可能となることを明らかにした.また,計算機シミュレーションにより2次元クロスレンジ圧縮アルゴリズムを用いた画像再生例を示した.