大規模網におけるABRレート制御アルゴリズム

川原 亮一
小沢 利久

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J81-B1    No.11    pp.720-730
発行日: 1998/11/25
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Print ISSN: 0915-1885
論文種別: 特集論文 (マルチメディアを支える通信技術論文小特集)
専門分野: マルチメディアネットワークのためのQoS制御、トラヒック制御
キーワード: 
ATM,  ABRサービス,  レート制御,  重み付け割当て,  大規模網,  

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あらまし: 
大規模網において各コネクションヘ帯域を重み付けして割り当てることのできるABR(Available Bit Rate)レート制御アルゴリズムを提案する.ATMレイヤにおけるABRサービスは,VC(Virtual Connection)ごとにPCR(Peak Cell Rate)とMCR(Minimum Cell Rate)を呼設定時に定め,通信中は網からのフィードバック情報により各VCの送信レートをそれらの間で制御しながら運用する.従来の制御アルゴリズムのうち,スイッチにてVCごとに状態管理を行わない方法ではVCごとに区別せずに一律に送信レートを通知するため,網から通知する送信レートより低いPCRや高いMCRのVCが混在した場合には,リンク使用率の低下やふくそう状態の継続をまねく恐れがある.またこのような制御方法では,例えば料金格差に応じて各VCへの帯域の割当てを重ね付けした場合にも対応できない.これに対し,VCごとに状態やパラメータ(PCR,MCR等)を管理して各VCへの通知レートを計算できれば,そのときのトラヒック条件に応じた各VCへの帯域の重み付け割当てを容易に実現することができると考えられる.しかしながら,多重VC数の大きい公衆網のような大規模網を構築する場合,VCごとに状態を管理する方法を実装するのは困難となる.そこで本論文では,VCごとに状態を管理することなく,大規模網においてさまざまなPCRやMCRのVCが混在した場合にも,そのときのトラヒック条件に応じて各VCへ帯域を重み付けして割り当てることができる制御アルゴリズムを提案する.また,提案方式の有効性をシミュレーションにより評価する.