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雑音の影響を考慮した共役こう配法によるブロック適応アルゴリズムにおける安定性の改善
福本 昌弘 金井 剛志 久保田 一 辻井 重男
誌名
電子情報通信学会論文誌 A
Vol.J81-A
pp.318-327 発行日: 1998/03/25 Online ISSN:
DOI: Print ISSN: 0913-5707 論文種別: 専門分野: ディジタル信号処理 キーワード: BCGM-ORアルゴリズム, 誤差解析, 係数更新打切り, 保証値,
本文: PDF(539.1KB)>>
あらまし:
共役こう配法を適用したブロック直交射影アルゴリズムの誤差解析結果に基づいて導出されたBCGM-ORアルゴリズムは,共役こう配法の繰返し回数を最適化することにより,演算量を軽減すると同時に雑音下での収束特性を大幅に改善している.しかしながら,この手法では直交射影型の適応アルゴリズムが本質的に抱えている,入力信号の大きさの変動に起因する不安定な動作への対策が必要となる.既に,筆者らはブロック直交射影アルゴリズムのブロック長を1とした場合である学習同定法に関して,状態ベクトルのノルムが設定したしきい値よりも小さくなったときに係数修正を停止する方式により,保証値(収束後の推定誤差の上限)が得られることを示している.本論文では,この手法に基づき,まず,係数更新打切りを行う場合のBCGM-ORアルゴリズムにおける保証値を定式化している.次に,その保証値を満足するためのしきい値を明らかにし,保証値付きBCGM-ORアルゴリズムを示している.最後に計算機シミュレーションにより,提案した方式が雑音の存在下においても良好な収束特性を示し,特に非定常な入力信号に対して動作の安定性が優れていることを確認している.
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