層構造をもつ相互結合型神経回路網によるパターン認識

松永 豊  村瀬 一之  中出 美彰  谷藤 学  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J80-D2   No.5   pp.1239-1248
発行日: 1997/05/25
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DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング
キーワード: 
相互結合型神経回路網,  位相同期,  サーチライト仮説,  神経修飾作用,  

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あらまし: 
大脳視覚野では与えられた視覚刺激に対し,対応する細胞が周期発火し,また,異なる属性に対応すると考えられる離れた位置にある細胞間で周期発火が短時間同期する.この同期現象こそが一つの事象を認識する機構ではないかという位相同期仮説がある.位相同期仮説に基づく相互結合型神経回路網モデルとしてニューラルカクテルパーティープロセッサ(NCPP)があるが,このモデルは学習する事象間に共通の属性が存在する場合には同期が不安定になり事象の分離・認識ができないという欠点があった.そこで,我々はNCPPの基本的特徴を保ちながら,共通の属性をもつ事象も分離して認識できるネットワークの構成を試みた.このニューラルサーチライトプロセッサと呼ぶネットワークは,脳内で一般に見られる興奮性結合,抑制性結合,神経修飾作用をモデル化した素子間結合をもち,逐次同期発火現象によって入力属性の任意の組合せの識別を行う.