ケプストラムによる血圧脈波の伝搬時間の推定

村原 雄二  酒本 勝之  藤井 麻美子  金井 寛  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J80-D2   No.11   pp.3077-3085
発行日: 1997/11/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング
キーワード: 
血行動態,  体循環,  ケプストラム,  波形反射,  

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あらまし: 
血圧波形は心臓から拍出された血流が動脈血管系を末梢へ向かって伝搬する進行波と,血管系の不整合な部位(実効的反射部位)からの反射波とにより形成されている.この体循環系における実効的反射部位を血圧脈波のケプストラムによる波形解析により推定した.動脈基始部の血圧波形は拍出血流波形と循環器系の基始部から見たシステムとの畳込みで表される.従って逆畳込みとしてケプストラム法を用いると血圧波形から基始部における循環器系システム関数を分離抽出することができ,抽出されたシステム関数から進行波と反射波の時間差を求めることができる.体循環系における脈波の伝搬現象が明確に表現できるモデルを使ったシミュレーションを行い,この方式の有効性,妥当性を検証した.この結果に基づきトノメトリ法により実測された血圧脈波形をケプストラム法で解析し,モデルによるシミュレーションと同様,駆動血圧脈波の反射が確認され,実用上の有効性も実証できた.