低アンテナ高見通し内マイクロセルにおける遅延波生起メカニズム

多賀 登喜雄  古野 辰男  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J80-B2   No.10   pp.848-861
発行日: 1997/10/25
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Print ISSN: 0915-1877
論文種別: 論文
専門分野: アンテナ,伝搬
キーワード: 
ストリートマイクロセル,  伝搬メカニズム,  レイトレーシング,  遅延スプレッド,  

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あらまし: 
市街地の低アンテナ高見通し内マイクロセルにおける遅延スプレッド特性は,道路構造や送信点および受信点の位置関係等に大きく依存する.この伝搬メカニズムの解析には場所的依存性を取り扱うことが必要となる.本論文では,幾何光学的手法(レイトレーシング計算)を用いて交差道路を有する直線的見通し道路に送信点および受信点が存在する場合の遅延波生起メカニズムについて理論的に検討した.特に見通しビル壁面からの反射および交差点のビル角での回折に焦点を当て,それらの遅延波生起要因としての効果を遅延スプレッド特性により定量評価している.その結果,見通し道路端でのビル壁面からの反射波,交差点に面するビル角のうち送信点より遠方となるビル角からの1回あるいは2回回折波が大きな遅延波となることを明らかにした.更に,これら遅延波が実測した遅延プロファイルにおいて特徴的に観測されることを明らかにすると共に,遅延スプレッドの実測値と計算値との比較を行って,本論文で取り上げた遅延波生起メカニズムが低アンテナ高見通し内マイクロセルでの遅延スプレッドの推定に有効であることを述べる.