MMPP/D/1キューイングにおける最適ISシミュレーション分布

小川 耕司  中川 健治  

誌名
電子情報通信学会論文誌 B   Vol.J80-B1   No.2   pp.64-73
発行日: 1997/02/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0915-1885
論文種別: 論文
専門分野: 通信網,通信サービス
キーワード: 
ATM,  キューイング,  シミュレーション,  インポータンスサンプリング,  最適シミュレーション分布,  MMPPモデル,  

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あらまし: 
ATM 網では10-12オーダのセル廃棄率の特性を知る必要がある.この特性を一般的なモンテカルロ(MC: Monte Carlo)シミュレーションで得るには膨大な時間を必要とする.インポータンスサンプリング(IS: Importance Sampling)法はMC法の高速化に有効である.ISでは真の分布を変化させたシミュレーション分布でシミュレーションを行う.ISで高速化を図るためにIS推定値の分散が最小となる最適シミュレーション分布を決定することが重要である.ATM網のキューイングにおいて,定常状態のキュー長Qがある値qを超える確率をP [Qq] とする.本論文では,ISの最適シミュレーション分布を用いて高速に10-12オーダのP [Qq] の推定値を得ることを目的とする.最適シミュレーション分布を決定する従来の方法では決定に相当の時間を必要とする,等の問題がある.本論文では,これらの問題を克服して,マルコフ連鎖の性質と Large Deviation Theory を利用して理論的に最適なシミュレーション分布を導出した.そして実際に導出した最適シミュレーション分布でISシミュレーションを行った.その結果,M/D/1,2状態MMPP/D/1モデルにおいて10-12オーダのP [Qq] の推定値を高速に得ることを可能にした.