逐次UD分解によるブロック直交射影アルゴリズム

古川 利博  吉本 定伸  久保田 一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J80-A   No.11   pp.1910-1921
発行日: 1997/11/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: ディジタル信号処理
キーワード: 
UD分解,  直交射影,  ブロック逆行列の補題,  適応信号処理,  Moore-Penrose型一般逆行列,  

本文: PDF(715.9KB)>>
論文を購入




あらまし: 
フィルタ係数を修正する適応アルゴリズムは適応信号処理において重要な役割を果たしており,これまでにも各種の手法が提案されている.それらの中でも入力信号ベクトルが張る部分空間への直交射影演算に基づくアルゴリズムは,入力信号が相関を有する場合においても最適なフィルタ係数を高速に推定することができるという特長を有している.直交射影演算に基づく方式の中で,比較的演算量と収束特性のバランスがとれた方式として,ブロック直交射影アルゴリズムが知られている.これはMoore-Penrose型一般逆行列を含んだ形で表現され,このアルゴリズムを具体的に実行する方式がいくつか提案されている.本論文では自己相関行列のUD分解とブロック逆行列に関する補題を用いることによって,従来方式よりも少ない演算量でMoore-Penrose型一般逆行列を含むブロック直交射影アルゴリズムを実行できる手法について議論している.本手法は,任意のブロック中のi番目のステップに対応する直交射影行列を,1ステップ前における直交射影行列を利用して算出する点に特徴がある.また,計算機シミュレーションにより,本方式と従来から提案されている手法との比較検討を行い,本アルゴリズムの優位性について議論している.