ブロック状態実現を用いた状態空間ディジタルフィルタ用高性能マルチプロセッサのVLSI設計と性能評価

恒川 佳隆  千葉 晃司  野崎 淳  三浦 守  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J80-A   No.11   pp.1838-1847
発行日: 1997/11/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: ディジタル信号処理
キーワード: 
状態空間ディジタルフィルタ,  ブロック状態実現,  分散演算,  VLSI評価,  マルチレート信号処理,  

本文: PDF(606KB)>>
論文を購入




あらまし: 
本論文では,ブロック状態実現を用いた状態空間ディジタルフィルタ用マルチプロセッサの性能をVLSI評価によって明らかにする.我々が提案したマルチプロセッサ実現は,同一のプロセッサを用いた2次元のSIMD構造であり,PE数と滞在時間の増加を極力抑えた上で高いスループットと精度をもつディジタルフィルタを実現可能にする.そこで,まず分散演算に基づくプロセッサのVLSI評価を行い,16個の17次内積演算が3.92MHz(0.6μmCMOSスタンダードセル)という極めて高い動作速度で実行できることを明らかにする.そして,本プロセッサを用いたマルチプロセッサ実現によって,次数16のフィルタが250MHz以上という従来得ることができなかった高いサンプリング周波数で実現できることを示す.これは,ブロック状態実現ディジタルフィルタをマルチレート信号処理に帰着して考え,その性質に着目したことによって得られたサンプリング周波数であり,一般的なハードウェアの高速化だけでは得られない処理性能である.更に,プロセッサの動作速度が次数の増加に対してほぼ一定となることをVLSI評価によって明らかにし,本実現法の有効性を示す.