磁気共鳴診断装置における1チャネル振幅変調による複数スライス同時励起撮影方法の開発

田口 順一  佐野 耕一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J79-D2   No.8   pp.1422-1429
発行日: 1996/08/25
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 医用工学
キーワード: 
MRI,  高周波磁場,  振幅変調,  同時励起,  撮影効率,  

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あらまし: 
磁気共鳴診断装置(MRI)は核磁気共鳴現象を利用して人体の断層画像を得る医療用画像診断装置である.撮影方法は各種あるが,近年,複数のスライスを同時に励起する同時励起撮影方法が開発された.同時励起する各スライスの励起位相を変え,複数個の信号を計測し,その後,各スライス由来の信号に分離する演算をして,複数スライスの画像を同時に得る方法で,N枚のスライスを同時励起する場合,撮影時間等条件を同一にして比較すると,1枚1枚撮影する場合よりも得られる画像のSN比は積算効果からN倍向上する.従来の同時励起法は,励起に用いる高周波磁場の振幅変調機構に専用ハードを必要とした.例えば,位相の直交した二つの単振動波を各々独立に振幅変調する2チャネル型の振幅変調機構などが必要であり,通常の励起で利用する1チャネル型の振幅変調機構では実現できなかった.本論文では,1チャネル型の振幅変調でも同時励起を実現する方法を提案する.1チャネル型の振幅変調では,左右複素共役の励起しかしないが,再振幅変調法をうまく組み合わせて利用すると従来と似た同時励起が可能で,従来と同等機能を実現できる.実機実験によりこれを確認した.