標準化プロジェクトを基盤としたオペレーティングシステムの設計フォールトトレランスの実現

渡辺 亜紀  坂村 健  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J79-D1   No.7   pp.468-474
発行日: 1996/07/25
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Print ISSN: 0915-1915
論文種別: 論文
専門分野: フォールトトレランス
キーワード: 
設計フォールトトレランス,  設計分散,  多階層設計分散,  TRONプロジェクト,  

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あらまし: 
今日,設計故障,いわゆる,バグを対象としたフォールトトレランス機能である設計フォールトトレランスを達成するために,多くの高信頼性システムは設計分散を用いている.設計分散とは,多重系を構成する要素として,同一の実装ではなく,一つの外部仕様をもとに複数のチームが独立して開発した内部設計が異なる要素を使う手法である.筆者らは,一つの外部仕様をもとに複数のインプリメンタが独立に実装を開発する標準化プロジェクトと設計分散が概念的に等しいことに着目し,TRONの標準化方策を基盤として,アプリケーションプログラム,オペレーティングシステム,ハードウェアの三つの階層に設計分散を適用した多階層設計分散アーキテクチャを研究している.本論文では,オペレーティングシステムのための後方エラーリカバリ機構について述べる.特に,内部設計が異なる実装間の組換え機構に焦点をおく.筆者らは,組込み用のITRON2オペレーティングシステム仕様をもとに三つの企業が独立に開発した三つの実装を用いて本機構を開発した.各実装の全体のソースコードのおよそ0.8%のコードサイズの書換えにより組換え機構を実現できた.