クロックフィードスルーの入力依存性をも低減可能なスイッチトカレント回路

高際 輝男  兵庫 明  関根 慶太郎  

誌名
電子情報通信学会論文誌 C   Vol.J79-C2   No.8   pp.413-421
発行日: 1996/08/25
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Print ISSN: 0915-1907
論文種別: 論文
専門分野: 電子回路
キーワード: 
スイッチトカレント,  クロックフィードスルー,  サンプルホールド回路,  スイッチトキャパシタ,  

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あらまし: 
スイッチトカレント(SI)回路において,制御クロック電圧がアナログスイッチを通して回路に誤差を生じさせるクロックフィードスルーと呼ばれる深刻な問題がある.近年,この影響を低減する回路構成の研究が盛んに行われている.しかし,従来回路では,入力に依存するクロックフィードスルーの誤差を取り除くことはできないという問題があった.本論文では,新しく線形I-V,V-I変換回路を用いて電流サンプルホールド回路を構成することで,この問題を解決する.本回路の誤差電流は,信号を保持するMOSトランジスタのゲートソース間寄生容量に反比例するので,一つの線形I-V変換回路と二つの線形V-I変換回路を用いた新しいクロックフィードスルー低減回路を構成する.二つの線形V-I変換回路の信号を保持するMOSトランジスタのゲートソース間寄生容量の比は,1:2としている.この回路において,一方の出力電流のみを2倍にし,各々の出力電流の差をとることでクロックフィードスルーの入力に依存する誤差をも相殺できる.最後に,従来回路および提案回路について,SPICEシミュレーションを行い,本回路が従来回路よりも十分に有効であることを確認している.