マルチチャネル構造時空間視覚モデルによるドリフト画像知覚特性再現への応用

松井 利一  

誌名
電子情報通信学会論文誌 A   Vol.J79-A   No.3   pp.795-803
発行日: 1996/03/25
Online ISSN: 
DOI: 
Print ISSN: 0913-5707
論文種別: 論文
専門分野: ヒューマン情報処理
キーワード: 
時空間視覚モデル,  マルチチャネル,  ドリフト画像,  コントラスト感度,  最適ドリフト速度,  

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あらまし: 
視覚系の基本現象(ボケと視野の相互依存作用)を土台として,これに網膜神経節細胞の性質を組み込むことにより,静止画像だけでなく動画像に対する視知覚応答も理論的に再現可能な時空間視覚モデルが定式化されている.しかし,具体的定式化ではフリッカー正弦波から実測された時空間周波数特性が主に利用されているので,フリッカー以外の動画像に対する適用可能性に関しては別に確認する必要がある.本論文では,フリッカー以外の代表的な動画像としてドリフト画像を取り上げ,この画像に対する本時空間視覚モデルの適用可能性を検討した.その結果,コントラスト感度空間周波数特性や最適ドリフト速度の存在特性などの実測結果と本時空間視覚モデルX,Yチャネルからの計算結果とがかなりよく一致することが確認され,本時空間視覚モデルがフリッカー以外のより一般的な動画像に対してもそのまま適用可能であること,すなわち視覚モデルの正当性・汎用性が十分期待できることが示せた.更に,時空間視覚モデルの応用として,ドリフト方形波に対する視知覚応答特性を理論的に予測し,その見え方特性についても検討した.