直接逆モデリングによる人間の逆運動学解法システムの一学習モデル

大山 英明  前田 太郎     

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J78-D2   No.9   pp.1383-1394
発行日: 1995/09/25
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DOI: 
Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング
キーワード: 
神経回路,  逆運動学問題,  直接逆モデリング,  出力フィードバック型逆モデル,  

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あらまし: 
視覚空間上の目標点に手先を一致させるためには,適切な関節角ベクトルを計算するシステムが必要である.そのような逆運動学問題の解法システムを,人間は神経系に形成している.その構造や形成機構を解明することは,神経科学の重要課題の一つであり,いくつかのモデルが提案されているが,それぞれ問題をかかえている.一つの手先位置の目標値を実現する関節角ベクトルは無数に存在する.上肢の逆運動学問題は不良設定問題であり,現在広く用いられている直接逆モデリングでは対応できない.本論文では,逆運動学問題の不良設定性を一部回避し,直接逆モデリングを用いて逆運動学解法システムの学習を行う学習モデルを提案する.関節角の微小変化とそれに対応する手先位置の微小変化の関係,あるいは関節角速度に対応する手先位置速度の関係は線形であり,直接逆モデリングによって,目標とする手先位置変化を実現する関節角修正量を計算する逆モデルの一種を学習できる.これを,手先位置誤差のフィードバック回路として利用することによって,逆運動学問題の解法システムを構築できる.数値実験により,提案したモデルの評価を行う.