画像の肉太度と周波数拡散画像暗号化方式の精度

橘 宏明  前田 純也  六浦 光一  大下 眞二郎  

誌名
電子情報通信学会論文誌 D   Vol.J78-D2   No.9   pp.1307-1314
発行日: 1995/09/25
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Print ISSN: 0915-1923
論文種別: 論文
専門分野: 画像・パターン認識,コンピュータビジョン
キーワード: 
周波数画像暗号化方式,  画像の肉太度,  復号画像の精度,  

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あらまし: 
ハードコピー状態での機密保護が可能で,しかも簡易な手操作で復号ができる周波数拡散画像暗号化方式の復号精度を評価し,その適用性について考察を行う.周波数拡散画像暗号化方式の復号は,画像を背景雑音中の黒画素領域の面積により認識することに基づいている.このため,本画像暗号化方式の精度評価を行うために,原画像の肉太さの程度を,肉太度と呼ぶ尺度Bnにより数値化した.これは黒画素領域の面積をその周長で正規化したものである.この肉太度に関し,各種画像の視覚的直感と対比させ,その妥当性を示した.精度評価として,まず背景雑音中の単純な長方形画像の認識について,アンケート調査を実施した.この結果により,単純な長方形画像では,Bnの値のほぼ0.023付近に認識の境があることが確認できた.次いで,一般にファクシミリでは文書画像を送信することが多いため,各種字体,サイズによる文書画像を対象として精度評価を行った.評価を行う上で,G3ファクシミリの解像度を考慮に入れ,文書画像はすべて200dpiに統一をした.これにより,文書画像ではBnの値で0.015付近で文字の認識に境があることが判明した.これは,明朝体の文字で16point,その他の文字で10pointの大きさに等しく,ほぼ一般的に用いられる文書において本暗号化方式が有効であることが確認できた.